2023年にリリースされたDebian 12(コードネーム: Bookworm)を、さくらのVPSに入れて数ヶ月使ってみた。これまでUbuntu 22.04 LTSを使い続けていたのだが、Debianに乗り換えてみたら想像以上にクリーンで気に入っている。両者の違いと移行した感想をまとめる。
さくらのVPSでのインストール手順
さくらのVPSはコントロールパネルから「OSテンプレート」を選んでインストールできる。Debian 12は2024年時点で「Debian GNU/Linux 12 (bookworm) 64bit」として選択肢に並んでいる。
- コントロールパネル → サーバー → OSインストール
- 「パケット提供OS」タブを選択
- 「Debian GNU/Linux 12 (bookworm) 64bit」を選ぶ
- rootパスワードを設定してインストール開始
10分ほどで完了する。
Ubuntu 22.04 LTSとの主な違い
パッケージのバージョン
Debianは安定性重視のため、パッケージバージョンがUbuntuよりやや古め。たとえばDebian 12のnginxは1.22系、PHP 8.2が標準パッケージとして提供される。PHP 8.3は公式バックポートリポジトリ(backports)か、ondrej/phpリポジトリを追加すれば入る。
sudo の扱い
Ubuntuはデフォルトで最初のユーザーがsudoグループに入っているが、Debianはsudoを別途インストールする必要がある。
apt install sudo
usermod -aG sudo {username}
cloud-init / 不要パッケージ
Ubuntuはcloud-initやsnap関連のパッケージがデフォルトで入っていて、初期状態で少しうるさい。Debianはそのあたりがスッキリしている。「余計なものが入っていない」感があって個人的に好き。
systemdのバージョン
Debian 12はsystemd 252。Ubuntu 22.04は249。大きな違いはないが、journaldの設定オプションが若干異なる場合がある。
実際に使ってみての感想
Debianに切り替えて感じたのは「静けさ」だ。余計なデーモンが動いておらず、topで確認するとほぼ自分が入れたプロセスしか走っていない。メモリ使用量も起動直後で200MB台に収まる(Ubuntuは300MB超えることが多かった)。
一方でハマりポイントもある。localeの設定がUbuntuほど丁寧ではなく、dpkg-reconfigure localesで日本語ロケールを手動設定する必要があった。また、一部のパッケージはUbuntu PPAしか対応していないことがある。
まとめ
- クリーンな環境が好きならDebian 12はかなり良い
- Ubuntu向けの手順書が多い分、Debianは自分で調べる場面が増える
- さくらのVPSならOSテンプレートからすぐ入れられる
- PHP 8.3を使いたいならリポジトリ追加が必要な点は注意
次回はDebian 12のLAMP環境構築手順をまとめる予定。
